2018年04月29日

年を重ねることは老いるだけではない

たくさんの人々が、良く老いるということを知らずにいる。秘訣はどう若返るかということではなくて、いかに生き生きとし続けられるか、ということなんだ。(ブルーノ・ムナーリ、イタリアのグラフィックデザイナー)

この4月に誕生日を迎えまた年を重ねた。不思議なことに私の海外の友人、Alan Lupin(カナダ)、David Nadar (スイス)は皆4月生まれだ。なんとDavidは誕生日もまったく同じなのだ(私より少し若いが)。したがって、4月には誕生日祝いのメールをいかに友人よりも早く適切な時間に送るかすこし気に病む。しかし時差の影響で私の誕生日が早く来るので、どうしてもカナダやスイスからのメールが早くなるのだ。彼らのメールが届いてから慌てて誕生日メールを送ることも多い。以前は誕生日カードを航空便で送るので、多少の日時の猶予があり、早く着いたり、万が一遅くても郵便事情で勘弁してね、と当方で勝手な言い訳を考えられたのだが、今は瞬時に届くe-mailの時代だ。そんな言い訳はきかない。Alanは私のカナダ外科レジデント時代の恩師なので、もう30年以上のつきあいとなる。子ども達も留学時代に奥さんにピアノを習ったりし、帰国後も家族ぐるみのつきあいを続けており、メールには日々の変化などを数枚の写真とともに綴ってくれる。Davidはニューヨーク時代の研究仲間(小児科医)で、なかなか理論派なので人生の意義などメールもやや高尚となる。スペインのバロセロナ出身なのだが、文学的な英語を駆使した文章が多く、ときどき解読に悩むことが少なくない。

毎年誕生日を迎え、年を取る毎に若い頃の野心的な夢はだんだん小さくなっていき、夢をみることすら忘れてしまうのではないかと恐れる。一方、年を重ねることは山を登ることと同じで、頂上に近づくほど見晴らしが良くなり、物事がよく見えるようになるはずである。しかし同時に見たいものだけではなく、見たくないものも視界に入るようになる。年齢を経て人間関係がおかしくなることがあるのは、「見えすぎるようになる」ことも一因かも知れない。まあ、どんなことがおころうと、「想定外が起こるから人生は面白い」と腹をくくって生きることが楽しく生きるコツかも知れない。

321日の春分の日、鎌倉付近は大雪であったが、葉山の神奈川近代美術館で99才の日本画家、堀文子の白寿展覧会を楽しんだ。「毎日が初体験だから人生は楽しいの」と100才近くまで天真爛漫に絵筆を振るっているのはなんとうらやましいことか。

20歳だろうが80歳だろうが、とにかく学ぶことをやめてしまったものは老人である。学び続ける者は、みな若い。人生において一番大切なことは、頭を若く保つことだ。』(ヘンリー・フォード)

写真:鎌倉逍遙 (Leica monochrome Summicron 50mm)
鎌倉のお気に入りカフェ(松原庵カフェ)―オリジナルブレンドの珈琲とマスター手作りのスコーンが絶品―
posted by Nobi Yamanaka at 00:16| Comment(0) | 日記
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